色柄だけでなく
生地の性質まで
再現する仕事の面白さ
東播との出会いは友人の親父さんからの紹介。それをきっかけに入社しました。
はじめは長谷川さんがされている出荷業務をやっていて、そのあと今の仕事を担当するようになりました。自分の役割を平たくいうと、小さな布切れから糸のキログラムを計算し、糸手配して、黒を何キロ、水色何キロ染めるみたいに実現するための設計図を書くことです。
要望を再現する
レシピ作り
できるようになるまでにはそうですね、7〜8年はかかるかな。100キロの糸を発注するとするでしょ?それで足りるかどうかっていうのは感覚として把握し、数式としても残しています。糸とか染料とか加工の原価計算は営業さんの仕事で、私は布切れから糸量、染めの必要な量を計算するんですが、そんなにずれたりしないですよ、割と大丈夫。もちろん足りないと追加するんで原価変わってきますからね。
こうやってお話ししても、実際、何をどうやってやってるの?って思いますよね。たとえば1cm角の中に何本糸があるかって数えていくんです。もちろんいっぱい入ってたら高い生地、少ないと安い生地。一定じゃない生地もあるからできるだけ真ん中あたりの均一そうなところで見ます。まあ、時間と勉強が必要な業務だと思います。しかも10年前は比較的普通の生地を延々と繰り返し生産できていたのですが、今は変わったものも多くなっているでしょう?だから毎回勉強です。
こうやってお話ししても、実際、何をどうやってやってるの?って思いますよね。たとえば1cm角の中に何本糸があるかって数えていくんです。もちろんいっぱい入ってたら高い生地、少ないと安い生地。一定じゃない生地もあるからできるだけ真ん中あたりの均一そうなところで見ます。まあ、時間と勉強が必要な業務だと思います。しかも10年前は比較的普通の生地を延々と繰り返し生産できていたのですが、今は変わったものも多くなっているでしょう?だから毎回勉強です。
何度も検証する
責任感と翻訳力が必要
設計図を作るにあたり、必ずしもサンプルの生地があるとは限らないんです。布切れがある時もあれば、印刷物を渡される時もあるし、本当にイメージだけ、たとえば「5mmストライプをこんな色でお願い!」みたいなのもありますから少ない情報を元に設計図作っていく場合もありますよね。それなのに糸量何キロ、染めで何をどれだけ染めてとかを決めていかなければいけない。その設計図をもとに糸が染められ、織り、仕上げ加工へと進むので責任重大ですよね。細かい人が向いていると思います。単に細かいというよりも何度も確かめる、見つめ続けられること、根拠と検証に責任を持つことが大切。だって、嘘の設計作ってしまったら、1000mとか嘘の生地を作ってしまうことになるんですよ。そうするとね、見た目はもしかしたら大丈夫でも、洗濯したらヨレたり肩が下がったりするかもですよね。そう、色柄だけじゃないんです。布の性格、布そのものを作っているんですから。布の情報、色から風合いまで全てを読み取る翻訳者でもあると思ってます。
ブランドってぶれない、
それこそ糸一本の世界
この仕事をしていると生地を見てる時間長いですからね。それもかなりな解像度で。だから生地の見分けはできます。先日たまたま伊丹空港で女性の服に目が留まりました。UAさんの服だったんですが、あ、うちの生地だってわかりましたよ。
個人的にはスタンダードなものが好きです。ベーシックなストライプであってもその中でも押さえるところちゃんと押さえている、ちゃんと作られているもの。その違いってすごいなあって実感した経験があります。
以前、某ブランドさんの生地を作った時があったんですが、東播がオーダーをそのままではなく、意図的に提案していったことがあったのですが受け入れてもらえず、結局ブランドさんがいうとおりに作ることになった。その後、店頭でその生地見た時に、「なるほどブランドってそこか!」って納得したんです。私たちの提案も悪くなかった。でも、ピッと入る線も糸1本か2本とかものすごく細部に厳しい。その細部へのこだわりがブランドにとって大事だから変えない。そのブランドに限らず、海外ブランドってそういう細部がぶれないんです。それが品質ですよね。たとえば単価が安いシャツは比較的だから生地設計が簡単なんです。なぜならややこしいことしてないし、糸も普通だから、落とし穴が少ないですよね。でも高価なシャツやブランドのものになってくると細い糸をぎゅうぎゅうにつめて織ってますから、仕上がりはしなやか、でもくたくたしない。安いもの、高いもの、一見どちらも単色でフラットな生地かもしれないけど、糸や密度が違う。設計図を作るときに糸が細いものは「慎重に丁寧に扱いましょう。」ってアナウンスもしますよ。高い糸、細くていい糸は切れやすいからトラブルも出やすいですからね。
面白い仕事だと思うので、この仕事の後輩を育てたいです。細かい仕事ですが、本当にやりがいもありますからね。自分で好きなように自由に考えて設計していいよってなったらどんな生地を作りたいかって言われたら、そうですね、「何歳ぐらいのどんな感じの人のためかな?」とか、「その人が好きなブランドは何かな?」とかから考えますね。
そこに色柄、雰囲気あてこんでいって作る。あれ、こういう発言って確かに服好きっぽいですかね。
個人的にはスタンダードなものが好きです。ベーシックなストライプであってもその中でも押さえるところちゃんと押さえている、ちゃんと作られているもの。その違いってすごいなあって実感した経験があります。
以前、某ブランドさんの生地を作った時があったんですが、東播がオーダーをそのままではなく、意図的に提案していったことがあったのですが受け入れてもらえず、結局ブランドさんがいうとおりに作ることになった。その後、店頭でその生地見た時に、「なるほどブランドってそこか!」って納得したんです。私たちの提案も悪くなかった。でも、ピッと入る線も糸1本か2本とかものすごく細部に厳しい。その細部へのこだわりがブランドにとって大事だから変えない。そのブランドに限らず、海外ブランドってそういう細部がぶれないんです。それが品質ですよね。たとえば単価が安いシャツは比較的だから生地設計が簡単なんです。なぜならややこしいことしてないし、糸も普通だから、落とし穴が少ないですよね。でも高価なシャツやブランドのものになってくると細い糸をぎゅうぎゅうにつめて織ってますから、仕上がりはしなやか、でもくたくたしない。安いもの、高いもの、一見どちらも単色でフラットな生地かもしれないけど、糸や密度が違う。設計図を作るときに糸が細いものは「慎重に丁寧に扱いましょう。」ってアナウンスもしますよ。高い糸、細くていい糸は切れやすいからトラブルも出やすいですからね。
面白い仕事だと思うので、この仕事の後輩を育てたいです。細かい仕事ですが、本当にやりがいもありますからね。自分で好きなように自由に考えて設計していいよってなったらどんな生地を作りたいかって言われたら、そうですね、「何歳ぐらいのどんな感じの人のためかな?」とか、「その人が好きなブランドは何かな?」とかから考えますね。
そこに色柄、雰囲気あてこんでいって作る。あれ、こういう発言って確かに服好きっぽいですかね。