インタビュー
interview
加工:営業

丸山 直己

MARUYAMA NAOKI
勤続13年目
加工
丸山さんの趣味

ものづくり。家の棚など。道具は結構高いけど、買います。海釣りは月に1〜2回。人気船を釣り仲間と一緒に予約。ブリや甘鯛とかイカなどを釣って自分でさばきますが、生魚がそんなに好きじゃないのでパスタなどに。フグは釣れてもさばけないから海に返します。冬はスノボを子どもたちと一緒に。この辺、ハチ高原とかスキー場もあるからいいですよ。

丸山さんの仕事

地場の産元さんから依頼された生地に最終加工をする仕事を引き受けるんですが、こちらからこういう加工ありますよっていう提案もしています。

加工って人との
出会いから
名品が生まれるんです

東播に出会ったきっかけは知人の紹介です。
工場の職人、加工の現場、テキスタイル、営業受け渡しを担当しました。その際、足立部長の仕事の一部をやらせてもらい。産元さんとのやりとりをしたのですが、加工営業が意外とできるなあって思われたんですかね。「じゃあ、いついつから担当してね。」ってあまりいろいろきちんと知らないタイミングで始めました。でも今、別の現場をやってみたいとかあまりそういう発想はないです。面白いんですよ、加工営業って。

ニュアンスを掴んで
意図を組み込むこと

取引先の産元は主にパジャマ生地とか扱っておられるところが多いので、6月ぐらいの時期は冬物、起毛加工のご依頼が多いです。具体的に加工の要望を持っておられるとこもありますけど、「なんか新しいものがしたい。」みたいにふわっとしたことを言われたり、他社ではやっているけど、うちではまだやってない加工などを依頼されたりすることもあります。いずれもご要望を聞いたらある程度イメージし、物性も加味しつつ、より良い提案をすることを心がけています。1〜10の指示じゃなくって、相手が伝えたいニュアンスを掴むことが大切かなと。それを掴んで形にしてみる。
仕事のコツというほどではないかもですが、人をみるようにしています。先ほどのニュアンスもそうですが、相手方にクセある人、結構いるんですよ(笑)。これをいうのは今じゃないなとかタイミングを考えたりすることも含めて大切かなと。
仕上げ加工ってある種、化学の世界なんですよ。化学反応から生まれるものですからね。化学が昔から好きだったかって?いやそんなことないです。

別な目的の加工から
ヒット商品誕生

同じ営業でも、加工営業と生地営業は違うと思います。生地は提案の幅がありますが、加工営業はある程度決まったことをやっていることが多く、ある意味お客さんが抱えている課題解決的なものでもあるかなあと。たとえば人気になった防シワ加工があるんですが、元々防シワ用の加工があったわけではなかったんですよ。お客さんと話していたら「座った後のシワが気になる。」なんて話を聞いたので、別の目的の薬剤を加工の現場に相談して使ってみたら、防シワの効果があったんです。その効果を見せるためにシャツの半身を防シワ加工、半身はそのままとか作って提案したらお客さんたちの反応が良くって。今ではヒット商品になり、主にオフィス用の服などでご注文いただいています。加工営業って、日々やっていることを含めて新しい提案をすることで、産元さんが客先さんに話していける、そんなお手伝いでもあると思ってます。

時代に合わせて変わる
ニーズに挑戦し続ける

要望は季節、時代で変わります。さらに時代が変わってできなくなったこともあります。たとえば撥水フッ素って昔は使えていたのですが、今はフッ素フリーになっているので使えないんです。フッ素フリーだと水は弾けても、油は弾けない。そうなると防汚はできないんですよね。だから薬剤メーカーさんと一緒に開発したりすることも必要。機能性を与える加工ってね、雪山で着る製品とか命に関わる分野でもあるんですよ。
加工に関してはいろいろやってきました。防シワの話のように、元の薬剤を違う用途で使用してみたら人気になった。でもある日、専門書を見てたら「あれ?うちがやってたことがその薬剤の機能として公開されてる!」なんてね。なぜなら薬剤メーカーさん以上に私たちは現場、お客さんのニーズに近いとこにいるからこそ、用途を先に発見できるからでしょうね。たとえばこれだけ暑い季節が長いと接触冷感のニーズなどが増えているんですが、以前からエステルなどの合繊系ではあったんですけど、綿100%や天然素材なのにひやっとするものへのリクエストは増えてますね。
それこそ汗などの吸水力はあげつつ、風合いはふわっとしてたいみたいな、水と油のように相反するニーズを同時に叶えることも必要。同じ吸水加工でも冬はそこに起毛ワッシャーかけてふんわり、夏は3重ガーゼとかね。
今日はその生地を持ってきてみました。手触りもいいでしょう?

はっきりものを言うこと、
そして人と関わること

この仕事に向いてる人は、ある程度はっきりものが言える人でしょうね。
いろんなこと、せめぎ合い、落とし所をある意味見つけなければいけないですから。それは社内だけでなく、社外、その先のお客さんとも話していく必要があります。人が多く関わる、いろんなニーズがある、その中にある可能性を大切にするからこそ、はっきりモノをいう、きちんと前向きな意見をかわせるひとがいいんじゃないかなと思います。
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